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君はもう『ドラゴンクエストXI』をプレイして勇者の時間を取り戻したか 

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ドラクエシリーズの中で好きなのは『Ⅵ』と『Ⅲ』です。
こういう答え方をすると、大抵の場合、『ⅢはわかるけどⅥ!?』みたいな反応をされるけど、ぶっちゃけ思い出補正です。
ワンフェス、コミケ、お盆と全て仕事に忙殺されたこの夏の僕の唯一の生きがい、それがドラゴンクエストシリーズ最新作、『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』でした。

何故わざわざドラクエの話をエントリにしようかと思ったかと言うと、今回のXI、とてつもなく傑作なんですね。 もうエンディングが終わった途端、これまでドラクエに費やしてきた自分の人生の時間が全て1つの塊になって、ガツンと脳天を殴られたような気分でした。 こんな話があっていいのか、と。何という傑作なんだ、と。コンシューマーのゲームタイトルでこれほどまで夢中になったのは数年ぶりで、久々に色々書いて吐き出さないと整理がつかずに限界になると思ったのです。


最初に僕のシリーズプレイ遍歴みたいなものを書いておきましょう。

SF版Ⅲ→SF版Ⅵ→SF版Ⅴ→SF版I・Ⅱ→FC版Ⅳ→DQM1・2→PS版Ⅶ→PS2版V→PS2版Ⅷ

こう書くともう世代がバレバレですね。そして僕のドラクエはPS2版の『Ⅷ 空と海と大地と呪われし姫君』で時が止まっていた訳です。なので最近のⅨとかオンラインの事情についてはノータッチでいきます。細かいところで3DSでリメイクされたⅤとⅥもプレイしましたが、遍歴では割愛。

感想と言っても、オブラートに包んで書いているだけでは何も明確な核心には触れられないので、結局は「プレイしてくれ!」としか言えないという現状が歯がゆいですが、ここでXIを通して僕が感じたことを、最近よく見る例のアレ風に簡単にまとめます。

ドラクエXIのいいところ
・ストーリーが過去最大級に素晴らしいところ
・仲間キャラがどいつも立ちまくっていい奴ばかりなところ
・従来のドラクエから奇をてらわずシステムを正統進化させたところ
・PS4版だとグラフィックがめちゃくちゃ綺麗なところ


ドラクエXIのダメなところ
・ドラクエなところ


まずダメなところを潰していきましょう。

ドラクエの何が凄いかって、どのタイトルから触れても世界観にのめり込める上に、初めてプレイしたドラクエがどのナンバリングになるかによって、その人の「ドラクエ観」が他人と全く異質になるものの、根底で地続きなわけだから共感できる部分にあると思うんですよね。これ、同じ国民的大作RPGタイトルのFFで起きる体験とは、全くベクトルが異なると自分は考えています。
それ故プレイヤー人口もべらぼうに多く、キッズから古参のおじさんおばさんに至るまで、誰もが共通のドラクエ体験をできる作りにしなくてはならない。それを意識しすぎたせいか、XIはゲームがめちゃくちゃ親切になってしまっているんですね。

・初めて入ったダンジョンなのに地図で行き先がわかってしまう。
・話を進行させるのに次に誰と話せばいいかアイコンでわかってしまう。
・レベルが上がるとキャラのHPとMPが全回復する。


正直、今風と言ってしまえばそれまでだけれど、はっきり言ってヌルいです。
ピラミッドの地下で絶望したり、ロンダルキアへの洞窟で無限ループに陥ったり、地底魔城で延々と強敵とエンカウントした挙句にムドーと戦わされたりした身にとっては、今作の難易度は過去最底辺かもしれない。レベリング作業も時間に忙殺される現代人仕様といったところなのか、終盤になると1時間ちょいでレベル99にできてしまうルーチンが判明しているので、難易度で困ることはまずないかもしれないです。とは言え、道中なかなかに苦戦を強いられるボスもいるので、このへんはうまくバランスが取れているとも言えなくもない。
さらに突き詰めた話としては、昔から代わり映えのないコマンド選択式の戦闘システム。 これを取ってしまったらもはやドラクエですらなくなってしまうけれど、変わらない仕様という反面、現代のゲームシステム的に見れば「時代遅れ」という印象も受けなくはなかったです。
ひっくるめてしまうと今作、「ドラクエ」たらしめている部分が「ドラクエ」であるが故に、もはや「ドラクエだから」としか言えない現象が起きてしまっているんですね。

それらを踏まえて今回のドラクエXI。PS4と3DSという、ハードのメーカーの枠を超えて発売された今作ですが、どちらにもハード特有のメリットはあるものの、僕は敢えてPS4版でのプレイをおススメしたい。
ここからはPS4版基準で、ドラクエXIのとにかく凄いところをダダダーッと書きだしていきます。色々ダメな部分も書いたけれど、敢えて言っておきたい。これから提示するいいところは、ダメなところを全部帳消しにしてお釣りがくるってことです。


■最新ハードが描き出す美しい世界

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▲見渡す限りの美しい大自然が広がる世界、ロトゼタシア。
冒険の舞台。そこには人々の生活の営みがあり、街の外に出るとモンスターが住みつき、彼らの生態系すらも如実に捉えることができるシームレスな世界。もうこの世界の名前からして色々察してしまうところはありますよね。我々プレイヤーはこの世界の謎を最後に解き明かすことになります。


■キャラが立ちに立ちまくった冒険の仲間達

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▲主人公、我らが勇者。
サラサラヘアーのイケメン主人公。生まれながらにして勇者の生まれ変わりというナチュラルボーンヒーローなキャラ設定をされ、16歳で成人して村を出たはいいものの、そこから彼の苦難の日々が始まる。絶体絶命のピンチも持ち前の勇者パワーで切り開く、パーティで一番ヤバい奴。


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▲君、どっかで主人公やってなかった?流れの盗賊、カミュ。
どこぞの山賊とは大違いの、成り行きで主人公に同行することになるイケメン。主人公とのカップリングでそっち系のお姉さま方が発狂しそうになるくらいのいい相棒。盗賊キャラらしく素早さが高いが打たれ弱く、前線を任せる程の性能ではないものの、物語終盤になると全キャラ中一のぶっ壊れ火力キャラと化すヤバい奴。


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▲サイカワ枠。勇者ゆかりの聖地ラムダ出身の魔法使い、ベロニカ。
ひょんなことから魔力をモンスターに奪われた挙句、年齢も奪われてしまい、幼い体型となってしまった天才魔法使い。モンスターさん、ありがとう。双子の妹のセーニャと共に、勇者と巡り合うことを運命づけられていた。持ち前の膨大な魔力で敵を一網打尽に打ち取る火力キャラ。パーティ随一の可愛さと仕草で世のロリコンを屠るヤバい奴。


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▲喜怒哀楽、そのすべてが愛おしい。
ベロニカがいたから楽しかった。みんなベロニカが大好きだ。


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▲のんびり癒し系キャラ。ベロニカの双子の妹、セーニャ。
その胸の大きさは姉譲りなのか。ベロニカの後ろに隠れがちだが、内に秘めた芯は強く、回復魔法が得意な他、バギ系呪文で敵も掃討できる僧侶系キャラ。主人公に密かに思いを寄せていそうな雰囲気だったり、カミュとちょっといい関係に見えたりと、傍から見ていると結構ハラハラしちゃうヤバい奴。


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▲物語の途中、ある事件をきっかけに変わることを決意するセーニャ。
決意を胸に強くなったセーニャに、好きになってしまう人も多そう。


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▲頼れるオカマ。旅芸人のシルビア。
ククール枠かと思いきや、憎めないタイプのオネエ口調のオカマ。その素性は自分から一切話すことはないが、彼なりに色々と過去にやらかしてきた人生がある模様。攻撃から回復、サポートまで何でもござれの多才っぷりを発揮するヤバい奴。


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▲他の仲間たちとの絡みも見ていて楽しい。
シルビアがいるおかげで物語が終始暗くなりすぎないので、彼の存在が旅の支えになる人も多いのでは。


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▲スケベじじい、ロウ。
回復魔法から攻撃魔法、そして杖ならず爪まで装備して格闘技もこなせるハイパー賢者じじい。その正体は旅の最中でもエッチな本を形見離さず持ち歩く、老いてなお性欲溢れる健康体のヤバい奴。


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▲とある修行を経て往年の必殺技を習得するロウ。
ロウもまた主人公と因縁のある関係の持ち主。彼が物語の途中で語る主人公の過去の話には、思わず涙してしまうことも。


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▲今作のクリムゾン枠。旅の武闘家、マルティナ。
ぶっちぎりでスマート本が厚くなりそうな出で立ちのおっぱいキャラ。バトルスタイルは素早さと火力、そしてお色気に全振り。主人公との絡みも多く、その容姿と素性からダントツで人気が出そうな予感。中盤からラスボスまで、槍技と格闘技で敵を一蹴し、パーティきっての脳筋スタイルで大活躍するヤバい奴。


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▲凄腕の格闘術で時には敵を一蹴し、時には主人公を守り、時には悪魔となる。
今作のヒロイン枠の一強。色々盛りすぎてズルすぎませんかね、マルティナさん。


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▲装備で見た目を変えて楽しむのが紳士のたしなみ。
今作はあぶない水着がそこまであぶなくないので、個人的にしんぴのビスチェが優勝。


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▲ゴリラ担当。騎士の中の騎士、英雄グレイグ。
元々は主人公を追って敵対していたが、何やかんやあって和解して共に戦うことになる、デルカダール王国の英雄。パラディンらしく、身を張って敵から仲間を守り、また大火力の技に加えて回復魔法まで使いこなす、最強のゴリラ。とにかくヤバい奴。あと服がダサい。


■旅を彩るその他の登場人物達

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▲正妻 of 正妻。イシの村の娘、エマ。
主人公が育ったイシの村の幼馴染。物語冒頭から主人公にめちゃくちゃ気があるようで、エマが可愛すぎて村から旅立てない勇者も多いとか多くないとか。裁縫は得意だけど料理が下手という、絵にかいたような健気な属性の持ち主。彼女がくれる「エマのおまもり」には魅了と呪いを防ぐ効果があり、旅先での主人公の浮気を絶対に許さないという強い意志を感じる。



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ドクター・ゲロ
大国デルカダールを治める王。こいつがややこしいことを言い出したせいで主人公はひどいとばっちりを受け続けることになるが、それには深い理由が…。


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▲三下かと思いきやとんでもないことをしでかすデルカダールの智将、ホメロス。
グレイグと並んでデルカダール王国の英雄の双肩をなす男。執拗に主人公達を追い続け、終いには取り返しのつかないことまでやらかしてしまう智将()。彼にも彼なりの過去があるようだ。


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チャゴス
砂漠の国、サマディー王国の王子・ファーリス。予想通りのヘタレっぷりに逆に安心したシリーズ経験者も多いのでは。得意技はジャンピングサマディー土下座。


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マスコットキャラ
パーティ一行が乗り込む船、シルビア号の留守を預かる、ピンク色のマスクをかぶったガチムチ野郎。可愛い名前と持ち前の筋肉のギャップで、留守中にシルビア号に近寄る敵を寄せ付けない。


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▲海底王国ムウレアで勇者を待つ女王、セレン。
シリーズでもおなじみの人魚のエピソードが今作にも登場。それは儚くも悲しい、恋の物語。


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▲オギャリティ発症値の高い師匠。
ロウの師匠を名乗るニマ大使。彼女が物語終盤で提示してくる試練は、今作中きっての難易度を誇る。


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▲メダ女の面々。
シリーズ恒例の小さなメダルのコレクション。今回の納品先はメダル城ではなくメダル女学園。


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▲シルビアのナカマ達。
オカマ多すぎィ!!


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▲????
物語冒頭より登場し、旅先のあちこちで見かけることになる謎の生物。この生物の正体こそが、世界の運命を変えることになる。


■『過ぎ去りし時』が提示する"真の意味"とは

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何故、僕がエントリの最初にドラクエのプレイ遍歴を書いたのか。ドラクエXIが傑作であり、僕の中で崇高な何物かになってしまった理由は、まさにXIはこのプレイ遍歴の総決算であるからに他ならないからです。

堀井雄二先生曰く、XIはシリーズの総括的な物語になるということだったが、とにかくストーリーの右肩上がりに面白くなる運び方、そしてエンディング後に訪れる爽快感と喪失感が素晴らしい。 王道であり、仲間たちが織り成す笑いと悲しみを交錯させながら、決してダレさせず、徐々に紐解かれていく勇者の運命。
僕が敢えてPS4でのプレイを薦める理由はここで、軸となるドラマの魅力を発揮させるなら、携帯機の3DSではなく最新据え置きハードのPS4でないと、エンドロール後に訪れるXIのストーリーに仕組まれた最大級の見せ場を味わうことができないと知ったからです。

タイトルの副題でもある、『過ぎ去りし時』の意味。これは物語を進めていくと、「あ、成る程そういうことか」と、ある程度の理解値が得られるので、そこでひとまずプレイヤーは納得してしまうんですが、それは巧妙な罠。
エンディングに隠された、シリーズをプレイしてきたファンに捧げる渾身の仕掛け。XIの最大の魅力はこれに尽きます。

堀井雄二、鳥山明、すぎやまこういち。3人とも稀代のマイスターであり、もういい歳です。この3人が集まって作り出すことができるドラクエは、もしかして今後はもう生まれてこないかもしれない。冒険の果てにたどり着くエンディングは、この3人の「過ぎ去りし時」に見事に帰結します。

そしてすぎやまこういち先生の名前が出たところで、今作XIにおける過去ナンバリングからの名曲のセレクトにも、思わず熱くなるシ-ンが多いでしょう。裏を返せば昔の曲におんぶにだっこで頼りっきり、という捉え方もできなくはないですが、総括作品という位置づけを考えれば、演出的にも功を奏している部分が大きいです。


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▲さらには往年のファンをうならせるネタや演出まで網羅。
メドローア自体、ゲームではDQM2が初出ですが、XIにはダイの大冒険からのネタと思われる演出も多数あり、思わず唸らされることも。こういう細かいところまで抜かりがないので、昔からのドラクエファンには堪らないのでは。


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▲ドラクエXIのストーリーのもう1つの側面。
それは、「家族の物語」であるということ。1986年に発売されたドラクエIをリアルタイムにプレイした人々は、今、仕事を持ち、或いは両親を亡くし、或いは家庭を持つまでに人生を歩み、少年少女の頃に夢中になった勇者の時間は遠く過ぎ去ってしまった。だがXIの物語は、家族の絆を強く思わせるエピソードがちりばめられている。今、大人になった時にこそ訪れる勇者の時間。それは、忙しさでいつの間にか忘れていた「夢中になる自分」への気付きになる筈。


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過去のドラゴンクエストがそうであったように、間違いなく人生に残るタイトル、『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』。
求めていた物がついに帰ってきた。それだけでプレイする理由は十分です。
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Comment

Name - 2児のパパ  

Title - 

ドラクエは全シリーズプレイしてきましたが、今回の11はとにかく最高でした。
子どもと一緒に好きなゲームの話で盛り上がり、睡眠時間を削ってひたすらゲームに没頭する時間を過ごしたのも久しぶりです。
「今、大人になった時にこそ訪れる勇者の時間」という文に心打たれました。ぜひ、たくさんの人にプレイしてもらいたいゲームです。
2017.08.25 Fri 22:58
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